ゼノブレイド7周年おめでとうシリーズ第二弾。
今回は「モナド」に注目してみようと思います。
パッケージでもっとも存在感を放つのがこの「モナド」。
赤く丸っこい独特のフォルムはパッと見では剣には見えないかもしれませんが、これは剣です。This is a ken.
改めてこのパッケージデザイン、異質(Xeno)ですね。
パッと見の第一印象でそう思うわけですが、改めてその理由を分析するならば 「パッケージに人物を一切描かずモナドを中心にドンと配置する」というハイセンスなデザインが原因なのだと思われます。
でもこのデザインも単に奇をてらっただけではなく、それだけモナドが「ゼノブレイド」において重要な鍵を握るからこそのものなのです。
そもそも、ゼノブレイドの発表時のタイトルは「モナド」でした。
こんなしっかりしたタイトルロゴまであったのに結局は「ゼノブレイド」に改題。
PVもありました。
一時はタイトルの名前でもあった「モナド」。それは物語の上でもゲームシステムの上でも重要な位置を占めています。
今回はこの「モナド」を軸に、ゼノブレイドの「ゲームシステム」の魅力を語ろうと思います。
モナド概要
モナドはゼノブレイドの主人公シュルクの専用武器であり、物語の序盤から終盤に至るまでずっと旅を共にする相棒でもあります。
モナドを握るシュルク。彼自身の魅力についてはまた別の機会で。
ゼノブレイドでは各キャラの装備や武器を自由にカスタマイズでき、シュルクも装備(トップスやボトムスなど)は普通に変えられるのですが、武器枠は常にモナドで固定されています。
当然ですが、モナドを他のキャラに装備させることはできません。モナドは常にシュルクと共にあります。
モナドアーツ
物語の中でシュルクは幾多の困難を乗り越え成長していくのですが、シュルクと共にモナド自身も成長していきます。言い換えるなら、モナドで出来る事が増え新たな機能が追加されていくと言った感じでしょうか。
モナドの機能に対応するのが、この「文字」です。
モナドに浮かび上がる文字。そのための穴。かっこいい。
モナドの穴に見える部分は実は幾層ものガラス状のプレートが重なったものであり、各層にはこのように文字が浮かび上がります。
浮かび上がる文字はそれぞれモナドの「技」を表しており、その技は「モナドアーツ」と呼ばれます。これはスマブラのシュルクの必殺技にもなっているのでそこそこ有名なのではないでしょうか。
先述の通り、物語の中でシュルクが成長するのと共に、使えるモナドアーツも増えていきます。
レベルアップと共に技が増えていくというのはRPGとしてはごくごく普通のことですが、モナドの場合はそれがストーリーや戦闘システムとも密接に関わっており、それが非常に魅力的です。
ストーリー中にシュルクは度々困難に見舞われるのですが、苦境に立たされる度にモナドはその隠された力を解放し、その力を以って事態を打開します。その時得た力はそのままモナドアーツとして、イベント戦闘時はもちろん、以降の通常戦闘でも使うことができます。
またネタバレになるので深くは言及しませんが、モナドに浮かぶ文字はストーリー上で非常に効果的な演出として用いられています。(特に漢字一文字という辺りが。フォントもかっこいい)こればかりは是非ともご自身の目で確かめて頂きたいです。
そして、モナドアーツはゼノブレイドに特有の戦闘システムとも非常によく噛み合っています。
例を出して説明しましょう。
たとえば物語の序盤で手に入るモナドアーツ「盾(モナドシールド)」。
見えにくいけど、「盾」。
モナドシールドは、「タレントアーツ」という特殊な技を無効化する非常に強力なモナドアーツです。
しかし効果時間が切れるとシールドも効力を失ってしまうため、ここぞというタイミングで使わなければいけません。
その「ここぞ」を知ることができるゼノブレイド特有の戦闘システムが、「未来視(ビジョン)」です。そしてこの「未来視」もまた、モナドの力によるものなのです。
未来視(ビジョン)
未来視と書いて「ビジョン」。
未来視は、モナドの最も強力かつ重要な機能です。
読んで字のごとく、未来視は「少し先の未来のことを視ること」です。有り体に言えば、未来予知って感じでしょうか。
しかしこの未来視、困ったことに能動的に発動できる能力ではないのです。言うなれば未来視は「モナドが見せる未来」。そしてそれは時に望ましくない未来をも見せてしまうものです。
ですが、物語の序盤でモナドの見せる未来視は「既に定められて変更することのできない未来」ではないことが示唆されます。
何もしなかったら
何もできなかったら
こうなるぞっていう–––
警告
なのだそうです。
話が物語寄りになってきましたので少し軌道修正します。もちろんこの「未来視」は物語の中で度々出てきて重要な役割を果たすのですが、それは別の機会に語りましょう。
先ほどのモナドアーツ、「盾」の話に戻しましょう。
ゼノブレイドの戦闘では度々「未来視」が勝手に発動し、味方がピンチになったり戦闘不能なったりする「未来」を見せつけてきます。その時に、敵がどんな技を使うかも表示されます。
そしてその技がタレントアーツなら、「盾」で防ぐ事ができます。そうすれば本来瀕死のダメージを食らっていたはずの味方は一切ダメージを受けないため、望ましくない「未来」を回避する事ができます。
この未来を視ながら戦う独特のシステムこそが、ゼノブレイドの戦闘の醍醐味です。
初めてこの「盾」を決められた時はかなり気持ちよかったです。
というのも、相手の一手先を読んでそれに対処するという行為を通して、ちょっと賢いことをしているような気分に浸れたからです。この気持ちよさは言葉ではどうしても伝えにくいものです。
その次にcaminoが書く言葉など、未来視が使えなくてもわかりきっているでしょう。
実際にゼノブレイドをプレイして、その快感を味わってみましょう。
終わりに
如何でしたでしょうか。今回は「ゲームシステム」の話をするつもりだったのですが、結構な頻度で話があっちゃこっちゃあらぬ方向へ行ってしまいました。
しかしそれも、ストーリーや戦闘システムなどのあらゆる要素が密接に関係している故のことであり、またゼノブレイドの魅力の1つでもあるのです。
この各要素が密接しているということは、ゲームへの没入感を高める上で非常に効果的に作用していると思われます。実際、戦闘中に何度も未来を視ていたため、ストーリーで急に未来視が出てきてもそんなに違和感はありませんでした。
ところでゼノブレイドの「ゲームシステム」についてですが、今回は「モナド」に関係するところだけ説明しています。
他にもゼノブレイドには魅力的なゲームシステムがあり、中でも「キズナ」関係はゼノブレイドの魅力を語る上で絶対に欠かせない要素だと思います。
なので次回は「キズナ」を軸に語っていきたいと思います。
そういえば、そろそろE3ですね。「ゼノブレイド2」の新情報が出るといいなぁ。