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caminoのnoteでcaminote(カミノート)。日々の思いをつらつらと。

SSSS.DYNAZENON 後半の感想

caminoです。
SSSS.DYNAZENON感想記事の後半です。第7回〜第12回の感想を書きます。
勿論ネタバレありなのでご注意ください。

SSSS.DYNAZENON 第7回 集まった意味って、なに?

  • まさかのグリッドナイト登場という衝撃的な引きだった前回。果たして中身は前作のままなのか、それとも別人なのか……?とヤキモキした1週間であった。
  • OP映像に加え冒頭で謎の2人組が登場。この時点ではまだピンときていなかった(鈍い)
  • 早速スマートな人型ならではの軽快なアクションを見せてくれるナイト君。高速移動の能力も健在なようで、まあカッコいいのなんの。
  • 怪獣を追い詰めるもエネルギー切れのナイト君。前作から引き続き使われてるSEすき
  • そして今作屈指の名シーン。バイトリーダーの夫、立花が怪獣騒ぎに巻き込まれ車が瓦礫の下に。様子を見に行くも一旦その場を立ち去ろうとする暦。しかし見捨てることが出来ず立花を助ける暦。出まかせで言った「人助け」が効いてくる。この一連の動きの人間臭さがすごく良かった。

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  • 逃した怪獣に備え徹夜のガウマ隊。おそらく家に帰りたくないのか残ると言い出すゆめに釣られるように残ると言い出す蓬。恋心を知ってか知らずか「そうこなくちゃなぁ」とニヤニヤするガウマさん好き
  • そしてガウマ隊と対峙する謎の2人組。名を「グリッドナイト同盟」。言うまでもなく前作の「グリッドマン同盟」と被せたネーミングにグッときた。リアタイ時は何者か分からず、敵になるか味方になるかソワソワしていた。
  • 割と友好的な女性に対し協力を拒否するガウマ。その後のエピローグで「怪獣に対するアンチボディ」と言っていたのが興味深かった。
  • 暦が「嫌いな人を助けた」事に対しガウマが「立派じゃねえか」って返すのが本当に好き。そこから続く暦とガウマの会話がしみじみしててすごく好き
  • この次が衝撃のシーン。いじめ(?)動画の件から心を閉ざし気味で距離が離れていたよもゆめ。蓬が何を話しかけても無視するゆめは、姉への思いを訥々と語り始める。それに対して蓬が取ったアクションが、なんと「なんかよく分からないけど泣く」。これは完全に想定外だったために心揺さぶられた。
  • 仲直りしてすっかりリア充ムーブかますよもゆめ。その様子をどことなく疎外感を感じながら眺めるちせ。その手には少し成長した怪獣の素(1話で拾ったやつ)が握られていた。

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不気味な手足?を生やす怪獣の素。これから徐々に成長していくのだろうか……?

  • 一方怪獣と繋がり続けるムジナとオニジャ。シズムの「本当の怪獣使いは寝たりしないよ」が前作オマージュで良い
  • 海上戦で前回負けた怪獣へのリベンジ。ガウマの「バラバラだからこそ、俺たちは出会えたんだ……!」が熱い

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海上に立つ巨人という構図はエヴァテレビ版の弐号機戦を彷彿とさせてよき

  • ガウマの「余計な真似を……」もベタで熱い。
  • ゆめの再びの「なんとかビーム!」に笑う。さりげなく直後にグリッドナイトが怪獣の力で落下させられてるのもシュールで良い
  • フィクサービームと同時に流れる挿入歌は熱い。アンチのキャラソンかな?
  • 突如頷きあい手を握ったかと思えばダイナゼノンがグリッドナイトを投げ飛ばす破天荒な荒技。かっこよさ7割シュールさ3割の不思議な絵面。

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  • ダイナゼノンのオラオララッシュ。シンプルにかっこいい。蹴りのグリッドナイトと拳のダイナゼノンって感じで対照的なのも良い

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  • 最後はグリッドナイトとダイナゼノンの合体技。紫と緑の光が絡み合い、最終的に交差する動きが好き。グリッドナイトサーキュラーも健在で何より

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  • 戦闘が終わり、明かされるナイトと「二代目」。絶妙に名前を明かさない感じが好き
  • ラストシーン。棒付きキャンディーを渡して、噛み砕き、無言で静かに笑い合うちせと暦の2人。この描写はかなりオシャレでグッときた。

SSSS.DYNAZENON 第8回 揺れ動く気持ちって、なに?

  • 冒頭から登場する「ハズレの怪獣」。小さくて弱い状態の怪獣は初なので飽きさせない展開となってて良かった
  • 一方よもゆめの姉の死因操作パートも「ハズレ」。「センダフタバ」はもう退職していたとのこと
  • そして明かされる暦の過去。バッグの中身は大金で、暦はそこから逃げ出した。
  • 再びよもゆめに戻り、帰りのバス。「どっか寄ってかない?」「どこに?」「どこでもいいよ」のやりとりがリアルで良かった
  • そんな中突然送られてくるガウマの変顔(?)。蓬の冷めた声の「なんだこの顔」に思わず笑ってしまった

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  • ガウマ隊招集。「こんな風になるぞ」「絶対嫌ですね」のやりとりもなんか間抜けで笑う
  • テキトーに歩いてたら目的の怪獣を見つけてしまうよもゆめ。小さくても不気味な音と共に周辺が塗られていくのは少し怖くて良い描写だった

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  • これまた気持ち悪い声で鳴きながら這いずり回り、挙げ句の果てに自分で気絶する怪獣。何だか気の抜ける相手に思わず「可愛い」と言いかけるも「やっぱムリ」となるゆめに何だか笑ってしまう

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これは確かにキモい

  • 無事怪獣を捕獲。1話で「落ちていた」と言っていた怪獣使いの力で捕らえた怪獣を支配下に置こうとするも失敗するガウマ。インスタンスドミネーションのポーズのまま沈黙が訪れるのがシュールで好き

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  • からかうようにちせが「インスタンス、ドミネーション!」独特のイントネーションが笑える
  • 流れを引き継ぐように暦、ゆめと続く。やんないの?と言わんばかりに蓬を見るゆめ。なんだかんだノリのいいガウマ隊好き

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  • 完全にふざけたノリの中、恥ずかしがりながらも仕方なく続ける蓬。出来たか?と見せかけてやっぱ出来てないじゃーんと弛緩しきった雰囲気の中、怪獣の素と思しきカットが突然挟まれ、息を呑む声と共に蓬の顔面をアップした独特の迫力のあるカット。こういうのがあるからこのアニメは溜まらない。8話の中で一番好きなカット。

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怪獣の素?しかも周囲にはコンピューターワールドや怪獣の断面のあの独特のカラーリングのエフェクトが。

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そしてこの顔である。エヴァでも見られたこのカメラ演出本当に好き

  • 「怪獣が出ない」からとラウワンで遊び呆ける優生思想。「俺たちこんなに仲よかったでしたっけ?」「いや全然?(即答)」のやりとりは初見では笑っちゃったけど中々に闇深い。
  • 怪獣の発生源について理にかなった洞察を披露する二代目。ガウマに「なんでそんなに詳しいんだ、怪獣でもないのに」と問われた後の2人の無言が、彼らの出自を知っていると響くものがある。

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  • 人間の感情が成長させる、に思い当たる節があるようなちせ。前回成長の兆しを見せていた怪獣の素のことか。何だか不穏。
  • 一方呑気に遊んでいる優生思想。ボーリングでガッツポーズするムジナ可愛くて好き

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  • 「怪獣使いは眠らない」はずなのに、オールで眠そうな3人。シズムとそれ以外は根本的に何かが違うのか……?ビリヤードの球もそれを示唆している(ネットの書き込み見て気づいた)(気づいた人もこれ仕込む製作陣もレベル高すぎ)

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  • 怪獣の力でカラフルに彩られた街を彷徨い元凶を探すガウマ隊。調子外れのギターの音が特徴的な曲 all this guitarがなんとも気の抜けた、でもちょっと不気味な雰囲気を演出する。
  • 優生思想が映画見る流れで、ムジナオニジャ「絶対面白いやつじゃん」「ぇ」はちょっと面白かった
  • ナイト「見つかるまで探す」蓬「」ナイト「見つかるまで探す」蓬「はい(不貞腐れ気味)」も面白かった
  • 怪獣に心があるのか?を問う蓬。その相手が、心のない怪獣から心を持つ生き物へと変わったナイトなのがグッとくる描写。チラッと映る風景が前作でアンチに心が芽生えるキッカケとなったであろう出来事の場所なのも良き。そんなエモい描写と共に流れる曲 dynazenon 100620 piano のしんみりしたメロディが心に染み入る。

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前作6話にて、この場所でアンチは腹を空かせてゴミを漁っているところを六花に拾われた。

  • ナイトさんが振り向き様に刀が当たってカーンって金属音鳴るの好き

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  • 街への被害を最小限にする提案をする暦。怪獣への対処に積極的になってきた要素を喜ぶガウマだが、上から目線的なものを感じたのか反発する暦。無職の虚しい年齢マウントもガウマの+5000歳の前にあえなく撃沈。悔し紛れにぼやく「うるせ」がちょっと笑える
  • ゆめとちせが駄弁っているショッピングモールで悲鳴。2人は騒動の大きさに怪獣の到来に気が付く。このシーンでチラッと映る非常口の角度が好き。こんな斜めから映すことある?

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  • ガウマ隊がバラバラで力が出せない中、たまたまナイトと同行していた蓬が共闘する流れに。ダイナソルジャーの新形態ダイナミックキャノンがカッコいい。

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グリッドナイトとキャノンの全体を1枚に納めるこの大胆な構図が堪らねえぜ

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  • 不穏なイントロの名曲"dyna tension and pinch"に載せて、「撃つべきか否か」という蓬の葛藤が描写される。おどろおどろしい調べは次第に激しいエレキギターの音も混ざり始め、切迫した状況を否が応でも意識させられる。

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ビル内部から見える怪獣。手だけが音もなく忍び寄り……

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ミシミシッとガラスに亀裂。徐々に迫り来る怪獣の脅威をこの数カットでリアルに描写してみせる手腕に感嘆。おどけた動きの怪獣だっただけにこのギャップは恐ろしくて良い。

  • 怪獣の魔の手がゆめのいるビルに迫りつつある中、蓬は怪獣を操れかけたことを思い出す。意を決し怪獣を掴もうとする蓬。「インスタンス!ドミネ……」で途切れ、一瞬怪獣の素が映り、目が赤く染まり、息切れする蓬。怪獣を操作するのは体力がいるのだろうか。蓬の遠のきかけた意識を反映するかのようにBGMが一瞬くぐもった感じになる演出が良い。

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目の中央が赤く染まっていく。片目をドアップした構図好き

  •  ナイトに促され、敵意を露に引き金を引こうとした瞬間、怪獣が蓬に「眼」を向ける。思わず息を呑み目を見開く蓬。蓬の目と怪獣の目が交互に点滅するここの描写ほんと好き

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  • ダイナミックファイヤーに焼き払われ怪獣も消滅。平穏無事に……とはいかずナイトから腹パンの制裁を喰らうガウマ。実際ガウマの失態により街に被害が出てるわけで当然っちゃ当然だが、咄嗟に謝れるあたり本当に人が出来ている。一方で怪獣が「見てきた(=心があるという錯覚)」にも関わらず殺めてしまった事に不安を覚える蓬には、「怪獣は怪獣だ」としっかりケアする。1話の不審者ムーブからは想像できないほど大人で兄貴なガウマの人柄に惹かれる。
  • 最後、バスにて。やや傷心気味の蓬に謎のちょっかいを出すゆめ。不器用な優しさが可愛くて良い。

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  • そして冒頭のやり取りのリフレイン。「どこだっていいよ」に重なり夕日に照らされるゆめの顔はさぞや眩しかったろう。蓬の「うん」の穏やかな響きの余韻を残しながらエンディング。毎度毎度引きが良いこのアニメ。

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SSSS.DYNAZENON 第9回 重なる気持ちって、なに?

  • 出だしからこのカット。強烈に痺れるセンスの良さ。よく見ると先生の顔も十字で「作り物感」が強く薄気味悪い。

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  • 学校に馴染めないちせ。クラスメートの談笑に顔をあげるとそこには片付けられた机と椅子。机の間からちせを覗くような構図が良い

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  • 隠されたちせの腕にはタトゥー?のような独特の模様が(のちに公式に「ボディペイント」と説明があったらしい)。視聴者が気にしてる謎をサラッと出していくスタイルよき
  • ガウマ隊の皆からも相手にされず、置き去りにされるような疎外感を覚えるちせ。BGMが止まり怪獣の素が一気に成長する。
  • 夢から覚めると、部屋の様々なもののサイズがおかしくなっている。慌てているちせの「うそうそ……」って感じの声の演技が良い
  • 珍事の原因は突如出現した謎の怪獣?のせいだった。言葉が通じるため頼めばもののサイズは元に戻してくれるし、おすわりもお手も伏せもできる。そんな彼の名は「ゴルドバーン」。命名とともにタイトルが出る演出よき
  • 蓬の陽キャグループでは夏祭りの話題。でも弟の誕生日が〜、とか外食が〜、とかどうでもいい理由で抜けてって、2人で行けば?にはNOな感じが現代っ子的な距離感。リアルでよき。

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ポッキー食べさせられてるのかわいい。口めっちゃ細かく動いてるし

  • その一方でゆめに誘われたら二つ返事でオッケーな蓬。でも直後に他の人も誘い始めるヨモギルティ。無愛想ながら僅かに機嫌悪くなってる感じのゆめは可愛らしいけど「めんどくせー女」の片鱗もあってちょっと笑っちゃった(初見では機嫌悪くなってるの気づかなかった自分も同罪感ある)
  • ちせの「無害な怪獣がいたらどうする?」に対し、居住まいをただししっかり正面を向くガウマ。さりげない動作の節々からいい人なんだなってのが伝わってくる。

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  • スーツケースに収まりきらないくらい巨大化してしまうゴルドバーン。慌てながら宥めるちせの声の演技が良い。(デカイデカイデカイ……とかの言い方)

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トンネルの中で狭そうにしている描写からサイズ感が伝わってくるのが良い。よく見るとここ、前作で内海が新庄アカネについて早口で捲し立ててた場所だな……

  • 「忌まわしき中学……」に呼応するように学校を襲おうとするゴルドバーンだが、ちせがすんでの所で静止に入る事により事なきを得た。「これじゃ怪獣優生思想と同じだよ……」としっかり分別を弁えられている様子のちせ。闇堕ちしても不思議じゃないようなバックボーンを持っているのに中々しっかりした子で感心した。
  • そしてゆめ姉死因探索パートでは、いよいよセンダフタバが登場。ゆめが去り際に「彼氏でしょー?」に対し「(お姉ちゃんの)元カレー!」って返すの好き
  • 「かのと付き合ってたんなら、どうして助けてあげなかったんですか!」。涙声のゆめの演技が本気で素晴らしかった。それに対するフタバの返答は「まぁ、普通そう思うよね……」と無気力な感じだったのが実に対照的で、もうゆめ以外の人の中ではかのは「過去」になってしまっているのだということをまざまざと見せつけられた。
  • そしてタイミング悪く現れる怪獣。心配をかけまいとしたのか、「先に行って」と蓬を促すゆめ。でも格子に縋り付くその姿は「大丈夫」とはとても思えない痛ましさだった。

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  • その頃巨大化したゴルドバーンの扱いに途方に暮れるちせ。湖にゴルドバーンが佇む構図はなんかシュール。

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  • ジュウガの怪獣に苦戦するガウマと暦。今度は物体を軟化させる能力というこれまた面白そうなもの。
  • 蓬の到着よりはやく助っ人ナイト登場。シズムの「お客さん」呼びに前作のアレクシスを感じて嬉しくなった
  • ゆめを置いてきた事を詰られる蓬。「オイ!」とビームで「小突く」ような演出は斬新で笑った

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  • 蓬を叱咤するガウマ。決意を固める蓬に「ゆめを連れてくるのはお前にしかできない事だろ!」と返すのは熱い。前回からガウマの株が絶賛急上昇中。
  • 姉の事故現場に呆然と佇むゆめ。偶然居合わせたちせにも「関係ないから」「私が戦ったっていいことなんて何もないんだ」と心を閉ざしてしまう。元々疎外感を覚えていたちせはさらにショックを受け、「関係ないなんて言わないでくださいよ!」と思わず叫ぶ。この辺の悲しみとわずかな怒りが入り混じったような演技は本当に素晴らしい
  • どこからともなく現れるゴルドバーンと、そこに「南ーー!!」とダイナソルジャーで駆けつける蓬。ソルジャーのフォルムの関係上ドスドスとしたダサい走りだったし、声も裏返っててちょっとカッコ悪かったけど、ゆめを思う気持ちは本当だというのが伝わってきたから却って心に響くものがあった。

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  • 「迎えに、来たんだ」。もうその一言だけでカッコいいし、前作OPを彷彿とさせる「巨大な顔と人の後ろ姿」という構図にもグッとくるしでもう最高だった

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  • 「あんた、贅沢なんだよ」。ふだん穏やかなちせからは想像もつかないような言葉の鋭さにゾクッときた
  • ちせの言葉に気を取られ知恵の輪を落としてしまうゆめ。それを追うように身を投げ、絶体絶命のゆめ。咄嗟にダイナソルジャーが助けに入るも間に合わず……と思いきやゴルドバーンがゆめの救出に成功。蓬が絶妙な所で外す感じが逆にいい。
  • 「この怪獣には、心が聞こえます」 3話でガウマが3人に力を貸すように懇願した時にも流れた名曲"all this fanfare"をBGMに、ちせは「ゴルドバーンは友達だ」と必死に説得する。コックピット内部の構図も3話と被せていてグッド。暦が「ちせがそういうなら、きっと間違っていないです」とちせを信じているのもいい。さらにガウマの「お前らのその気持ち、その怪獣ごと俺が信じる」という返しも良い。こんな熱い展開が最高のBGMと共に流れてるんだから堪らない。

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  • 「ついでに」助けられるナイトくん。この時の構図が、前作でアンチがアカネを引き摺り出したシーンと重なってグッとくる

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  • ダイナゼノン、グリッドナイト、ゴルドバーンが揃い、やたらかっこいいカットが来て、「これは何か『来る』のでは……?」とリアタイ視聴時にめちゃくちゃゾクゾクしたのを覚えている。

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  • 「超合体竜王!カイゼルグリッドナイト!」 めちゃくちゃ気合の入った合体シーンに、マントまで生やしてこれでもかと盛り上げてきた。テンション上がりすぎてリアタイ視聴時拳を握りしめてしまったよね。BGMの"dyna attack 120bpm"もここまでやるかというくらい壮大で最高だった。

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  • そして流れ出すインパーフェクト。曲名に反しタイミングはまさにパーフェクト。その後の戦闘シーンはとにかくダイナミックで、巨人+アシストウェポン+怪獣というまさに全合体と呼ぶに相応しいフォルムで、全員の力を倒す展開はただただ燃えるばかりであった。本当に素晴らしい。以下詳細。
  • 徐々にカイゼルグリッドナイトの足元から見上げて行き、合体パーツをアップにしたカットを差し挟むのは前作のフルパワーグリッドマンを彷彿とさせてよき。登場時に上から降ってきて、周囲の風景が回転しているような描写も良い。
  • 早速地面を転がって怪獣を投げ飛ばす豪快なアクションを見せるカイゼル。ダイナゼノンは前作よりこういう肉弾戦的なシーンが多くて良い。

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  • 怪獣側も負けじとカッコいい。3つの円が重なった場所からビームを放つ独特のエフェクトもいいし、その後ビルが次々破壊されるのも強敵感出て良い。

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  • そんなビームも軽々と避け、思わず「はやい!つよい!」と口走るガウマ隊一同。飛んでる時腕組んでるのがガイナ立ちの系譜を感じて良い。

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  • 砲台と化したダイナレックスから放たれる「レックスグリッドファイヤー」でフィニッシュ。トドメと同時に花火が上がるのが、夏祭りの伏線をうまく回収していると同時に絵的にも綺麗で優れた演出だった。
  • 「誰一人欠けても勝てなかった」と、改めてチームの大切さを説くガウマ。不安げに尋ねるちせに対し、「お前と、『ゴルドバーンも』な。」と返す。欲しい言葉を適切なタイミングでかけられるリーダーの鑑。カッケェ。
  • 夏祭りに急行するも案の定とっくに終わってもぬけの殻となっていた会場。だったら「今から皆で花火しよう!」と提案する蓬。陽キャのいい所出てるね。ノリノリの女性陣に引っ張られるように「あ、はい」と連れられる男性陣という構図が二代目&ナイトとちせ&暦で全く同じなのに笑った。
  • エンディング曲をバックに河川敷で花火をするシーン。もうこれだけで既にエモい。川を背景とした横長の絵を、ガウマ隊一同をナメるようにカメラが横にスクロールし続け、なかなか来ないゆめを「探しに行ってきます!」と蓬が駆け出した先にいたのは……

 

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向かい合う二人を真横から映すカット。水面に映える夜景ともマッチしてひたすらに綺麗なシーン。

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もう何もいうまい。

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そりゃこんな顔にもなる。

  • 楽しそうにはしゃぐ皆を眺めるガウマ隊長。穏やかな表情の奥に儚さが見え隠れしているような気がするのが少し不穏だが、純粋に「いい兄貴」なのがとにかく良いシーン。

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  • 花火から火種を分けてもらう「あるある」。こういう何気ないやりとりが、宝物なんだなって思わずにはいられないシーン。

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SSSS.DYNAZENON 第10回 思い出した記憶って、なに?

  • オープニングなしにいきなり本編。いきなりただならぬ気配。
  • 裏腹に、「最近怪獣でないっすね」「そういう季節なんじゃない?」という妙に気の抜けた笑えるやりとり。クセのある作画で、人物の顔も普段より崩して描かれている。作画崩壊というより「あえてやっている」ような感じで、タコが飛んでる穏やかな風景の描写のはずなのに既に不気味さが漂っている。
  • 所変わって怪獣優生思想。いつものようにインスタンスドミネーションするのかと思えば、音もなく消えていく。この描写の気味悪さが最高で、変な声が出そうになった。

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  • 蓬の横にいたゆめも、突然姿が消えてしまう。この気味の悪さは静止画をいくつ並べても表現不可能で、アニメならではの表現で好感が持てる。

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  • キュピピピン!という音と共に弾ける白い十字光。この一瞬のエフェクトが最高にハイセンスでクセになる。

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  • 人間という存在そのものを黒く塗りつぶすかのような「影」。街の至る所に「影」の出現を確認してから程なくして怪獣を発見するガウマ隊。

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  • 一方、怪獣の世界に囚われたゆめ。怪獣の世界の描写になると画面に少しぼやけたエフェクトがかかってるっぽいのが印象的な演出。違和感を覚えつつも、ダイナゼノンのことは忘れてしまった様子。ダイナウイングが砕けるショッキングな描写による巧みな表現だった。

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  • ゆめの不在により合体ができないためナイトに頼るガウマ達。しかしナイトも怪獣の世界に取り込まれてしまう。その先に……

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前作視聴者ワイ、このカットで無事呼吸停止

  • 怪獣の口から侵入するためにビルのエレベーターに乗り込むガウマ隊。しかし、暦もガウマも「消されて」しまい、残るは蓬のみ。立っている足場も「影」にされかける上、怪獣の口が迫り来る絶体絶命の危機に立たされる蓬。

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怪獣でかいこわい。勇気を奮い立たせる一瞬、浴衣ゆめがフラッシュバックするのが良い。

  • 白い十字光と共に再び怪獣の世界。暦は稲本さんとの過去のシーンを見ている。稲本さんから逃げる寸前で、まるで再生中のビデオを停止したかのように画面が止まる演出がオシャレ。

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  • 今度はガウマの過去。優生思想とかつて仲間だったというのは本当で、同じ制服を着て「姫」からの視察を受ける。西洋風の優生思想の服装に対し姫が和風な感じだったのが意外。
  • 暦もガウマも、去り際に本人のいた場所に壊れたダイナゼノンのパーツが浮いてる演出がよき。
  • メカメカしい怪獣の内部。色んな人の世界がモニターとして浮かび上がる中、観測者である蓬本人のモニターが表示される演出が前作に引き続き良い。

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  • 蓬も怪獣の世界に取り込まれかけるも、ダイナソルジャーにぶつかり目を覚ます。他の人たちのダイナパーツは壊れていたのに、蓬のダイナソルジャーだけは崩壊を免れていたのがカギになっていたようだ。いい意味で主人公補正的な演出がカッコいい。

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  • 「ダイナソルジャー!俺を導いてくれ!」からの白色十字光、割れるガラス、そして虚構の世界からの脱出。めちゃくちゃカッコいい。

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  • ボロボロになりながらゆめの映るスクリーンに手を伸ばす蓬。画面に触れた箇所が変色してるのが芸細。

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  • 怪獣の能力も最初人を消すだけだったのが建物を消し始め、いよいよ区画を丸ごと消し去り始める。ドット状に広がる「影」が無機質な印象を与えるのが不気味で良い。

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  • ゆめの世界の鏡に映る蓬。ガラスの壁を1枚隔てているだけなのに、これほどまでに遠いなんて……というような蓬の苦しみが伝わってくる。
  • 蓬が何かを叫んだ後、一瞬ガラスにヒビが入り、ゆめの世界で少しノイズっぽいものが走った後ダイナウイングの一部が落ちてくる。この辺の映像演出がただただハイセンスとしか言えない。(この魅力を文章と静止画だけで伝えるのは無理)

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  • ダイナウイングの存在をユメに気づかせるのには成功するものの、結局目を覚まさせることはできない蓬。失意の中、画面も消える。
  • 別の画面では稲本さんと「逃げなかったif」を堪能する暦。また別の画面では優生思想と仲良かった頃の記憶をリフレインさせているガウマ。そんなものを見ても仕方ない、と言わんばかりに画面を消す蓬。
  • 何もできないまま時間は経過し、ゆめの世界ではかのが死ぬ直前まで来てしまう。「水門の上とか?」と吐き捨てるように言うかののセリフにハッとした蓬は、がむしゃらにゆめの世界を破ろうとする。現実と虚構が交錯するなか蓬がどこを走っているのかも定かではないが、血まみれになりながらゆめの世界を隔てるガラスの壁に何度もぶつかる蓬の姿はまさしくヒーローだった。「このままじゃ南さんがまた悲しむ、そんなの嫌なんだよ!」の叫びは本当に熱かった。
  • かのに「死なないで」と必死に叫ぶゆめ。ここら辺の演技はめちゃくちゃレベル高くて、思わず引き込まれた。
  • ゆめに「もう少しだけこの世界に居させて欲しい」と頼まれる蓬。前回のように置き去りにするのではなく、しっかり信頼した上で他の仲間の元へ駆ける蓬。ダイナソルジャーを持ったまま蓬自身が(ダイナパーツの巨大化の時にやるような)グングン迫るカットで描かれてるのが燃える。

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  • 飛び散る大量のお札に慌てふためくも、稲本さんの笑顔を見て手に握っていた僅かなお札さえも手放してしまう暦。本当に欲しかったのはお金ではなく、稲本さんと過ごす時間だったと気づいたのかな……?と思えるような描写。でも気づいたところでそれはやり直しの効かない過去なのだと言うのが切ない。

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  • ダイナストライカーを手にし、現在の姿に戻った暦。まだ「俺は……」と名残惜しそうにするが、蓬に食い気味に「暦さん」と言われ帰らされる。ちょっとギャグに振ってたおかげで湿っぽくならないのが良かった。
  • 暦の足に傷ができている描写。これは一体……?

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  • 今度はガウマ。優生思想を裏切り、自身も瀕死の状態。そんなガウマの世界の壁をぶち破り、「死んでる場合じゃない」と語りかける蓬。壁破壊の直後に、逆にガウマの方がモニターを眺めているカットになるのが怪獣の世界の不思議さというかこの世ならざる感じを出していて良かった。

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  • 「世界を、時間を消そうとしている!俺たちの『いま』がなくなろうとしているんですよ!」 ここら辺の言葉選びのセンスが最高で泣きそうになる。過去に囚われた人を起こす言葉が「『いま』がなくなる」なのが素晴らしい。インパーフェクトの歌詞「『いま』君が必要なんだよ」にも通ずるところがあってグッとくる。
  • 飛び起きてダイナダイバーをキャッチするガウマさんがカッコ良すぎる。その後のセリフも「やっぱりお前は俺の命の恩人だよ」と1話のスペシャルドッグの下りを回収しながら、文字通り朽ち果てようとしていたシーンからの復活で命を救われているというダブルミーニングなのが良かった。続くセリフも「戻るぞ、俺たちの『いま』に」なのもめちゃくちゃカッコイイ。

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  • 最後にナイトさんの救出。アンチの体が破片が重なったところだけナイトになってる演出が最高にクール。

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  • ギリギリまで残っていたゆめ。かのと最後の会話を交わし、今までずっとモヤモヤしていたものが解消された様子。それを象徴するかのようにずっと解けなかった知恵の輪が外れる。かのに自慢しようとするが、時間切れでかのは「停止」し、世界の壁は自ずから壊れる。この辺の虚構世界の演出が最高だった。

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疑問が氷解したのに合わせ解けるパズル

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かのは死人で「過去」。止まった時間が流れ出すことはない

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一瞬ガッカリした顔になった後、吹っ切れた顔で元の世界に戻るのが良かった

  • いよいよ全メンバーが復帰。今までinstだったall this humanがついにvocal付きで流れ出し、前作human loveと今作のall this timeの合体曲であることが明らかに。合体し、最後の壁をぶち破って怪獣に攻撃するダイナゼノン。壁を破る前にBGMが一瞬止まって溜めるのが良い。
  • 「だったら怪獣やっつけて!」「俺たちの『いま』を、取り戻すぞ!」のやりとりが熱い

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ここのガウマの顔が気迫に満ち満ちていて良い

  • 高速移動する怪獣の突進を避けるために合体を解除しつつ、赤い軌跡を残しながら月をバックに全員集合。カッコ良すぎて言葉が出ない

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  • ただでさえ世界を侵食するヤバい能力持ちなのに、逃げ足までも速い今回の怪獣。ヌルッと青い軌跡を残しつつ一瞬で遠くまで逃げ去る。

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  • 静止画では見た人にしか伝わらないだろうが、このシーンのグリッドナイトサーキュラーが無限に広がる映像の壮大さが凄まじかった。

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  • 怪獣は最後に鮮やかな光とともに散り、世界は元に戻った。世界を黒く塗りつぶした分、様々な色を中に取り込んでいたのだろうか……?

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  • 飛んでいってしまったタコが飛んでいるのが、端的に世界が元通りになったのを表現してて好き。
  • ゆめの綺麗な声で歌われる合唱曲を背後に、仲良くご飯へと赴くガウマ隊一行。ガウマ含め皆楽しそうにしているのが青春って感じで最高。しかし、最後にもう一度挟まれるガウマが死ぬカットがガウマ一人だけは『いま』を生きる人間ではないことを強調し、離別展開を暗示するようで胸が締め付けられる思いだった。ガウマがいい人だって言うのが回を追うごとに分かってくるから余計に。

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ここのガウマ、とてもいい顔してるだけに余計辛い

SSSS.DYNAZENON 第11回 果たせぬ願いって、なに?

  • 前回からの続き。「怪獣の種」が尽き、敗北が確定した怪獣優生思想。怪獣がいなくなった途端、4人てんでバラバラの方向に歩き始める。バラバラだったけど一つになれたガウマ隊とは痛ましいほどに正反対。

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  • シズムの「怪獣使いは怪獣を失うと人間に戻ってしまうのか」は、優生思想と怪獣の関わりを考察する上で重要なヒントになっている気がする
  • なんと無職先輩が履歴書を書いている!「ダイナストライカー(独学)」に笑い転げてた

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  • カニ煎餅、から繋げて前作アカネのポーズ再現。ファンサが大変お上手。

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  • ガウマの痣が手の甲にまで広がっていていよいよか……ってなった

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  • ゆめも「すっぽかし」をした相手にきちんと謝罪をした。かのの事はもう吹っ切れて、暦同様前を向けている模様。

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それはそれとして椅子の脚、ゼリーの空容器、ゆめの足という独特なカメラワークが面白い

  • 無職先輩に触発され制服着て学校に赴くものの、閉門に出迎えられるちせ。

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  • 怪獣がいない世の中の方がきっと正しいんですよ、と寂しげに笑う二代目がちょっと悲しい
  • ちゃんとちせに目線を合わせてあげるナイトくん優しい

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  • 「分かんねえよ!」と叫び駆け出すちせ。過去にショッキングなエピソードがあったとかではなく、ただただ「社会の普通に馴染めない」という現在進行形の問題に悩まされていたちせ。ある意味ガウマ隊の中では元々異質な存在で、実際この時も一人だけ前を向けずにいる。
  • ガウマの前に単身現れるジュウガ。馬乗りになって殴りつけるガウマの感情の強さに心揺さぶられるも、ジュウガは「悲しくなるほど痛くない」とのこと。これは何を意味しているのだろうか?
  • ここでまさかの実写?パート。原作のゆかのセリフがそのまま使われるとは。思ったよりダイレクトに繋がりを示してきた。

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  • 怪獣はもう出ないからダイナパーツは返してもらおう、と言う流れに。まだ1話あるのにもう最終回みたいな雰囲気が出ていて少し寂しくなる。
  • 蓬がダイナソルジャーを返す時に「よく見るとコイツ、なんかカッコイイなって」と寂しそうに呟いたのがなんだかグッときた

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  • ガウマ同様に暦とムジナも対峙する。「もう怪獣は出ないよ」に対し、「あぁ良かった、にはならないよ」と返す暦もなんだかんだ倫理観しっかりしていて良かった。いくら美人でも、街を壊し大量の被害を出した張本人なのだから。

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前に進む暦は影の中、怪獣を失い「何も無くなった」ムジナは光の中。倒錯的な対比描写が面白い

  • 大方の予想通り、ガウマは原作のエピソードにあったミイラであることが示唆される。単なるモチーフに止まらずここまでガッツリ繋がりを示してきたのは予想外だけど。
  • ずっと行ってなかったかののお墓参りに行くことを決意するゆめ。蓬のおばあちゃんが「ご飯なんていつでも行けるでしょ」は特になんの変哲もないセリフなんだろうけど何故だかグッときた
  • ガウマに別れを告げにきたナイト同盟の二人。「色々世話になったな、気をつけて帰れよ」が既に満点の返な上に、ボソッと「世話になったな」と呟くナイトに「聞こえねえなァ?」と悪戯っぽく微笑むガウマが本当に最高。

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見てくださいこの笑顔。(目の下の隈のせいでちょっと怖い感じになってるけど)

  • 最終回的な余韻に満ち溢れているお墓参りのシーン。蓬はおそらく普段つるんでる友達にも言っていないであろう母親の再婚相手のことを打ち明けたり、「パパとママが仲良くしてないこと言いつけちゃお」→「ウッソー(前作再現)」の微笑ましいやり取りがあったり、急接近する二人。前作にあまり無かった恋愛要素をこれでもかとぶち込んでくる。
  • 1話で言っていた「蓬君なら私の話、聞いてくれると思ったから」が回収される。同じ台詞でも、1話と11話では気持ちの重さが全然違って、二人の関係性の進展を実感して胸が熱くなる
  • 墓参りに使った桶を返しに行く道すがら、ちょっと離れた所から振り向いて、囁くように「ありがとう」。こんな演出見たことない!と言う斬新さに対する興奮と、不器用ながら真っ直ぐなゆめの真心に対する感動で思わず息を呑んでしまったシーン。
  • もうこの1枚と「カッコイイな」と妙に気の抜けたリアクションで笑えてしまう。しかし、怪獣がいなくても警官の銃を盗んで自ら人を殺そうとしていたわけで、やっていることは笑えないと言うギャップがまた深い

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  • 怪獣が出てからのことを振り返るよもゆめ。お墓参り行ったり、プール行ったり、夏祭り行ったり……そんな「普通」を謳歌できたことを喜びつつも、怪獣が出なくなり「普通じゃない」日常に戻ってしまうことを危惧するゆめ。視聴者としては、この辺で「もう完全に最終回のノリやん!!」と気が気でなかった。楽しい時間が終わってしまう切なさで胸がいっぱいになってしまった
  • シズムの言葉を想起しかけるゆめを遮るように語り出す蓬。向き合う二人。適度な間を置き、「好きです。付き合ってください」。いつも以上に落ち着いて、しっかりとした声に蓬の本気を感じ取れる素晴らしい演技だった。

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  • 口を開きかけるゆめだが、突如現れたシズムに返答を遮られてしまう。最悪のタイミング。ここまで最高の余韻と流れだっただけに、視聴者目線でも急に冷や水をぶっかけられたような衝撃を受けた。ゆめの口元に急に被さるようにシズムの口元が表示され、映像面でも唐突感が演出されていて良かった。
  • なんとシズムの胸からいつも怪獣が出している白い粒子が。優生思想の中でも一人だけ一線を画する存在だったが、ここでついに正体を現す。

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  • シズムの口から様々な重要事項が語られる。たくさんの情動に触れるためによもゆめを見て回っていたこと、優生思想は怪獣の力で蘇ったこと、怪獣と繋がっていた優生思想は死なずにいられたこと、そして怪獣と繋がらず「人間になった」ガウマは体が朽ちて行きいずれ死ぬこと……。「怪獣とは何か?」「人間とは何か?」と言う根本的な「怪獣観」「人間観」についてのヒントが得られそうな一幕であった。
  • 自らに例の手のポーズを当て、インスタンスドミネーションを行うシズム。

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  • 体内に怪獣を所持していたと思われるシズム。怪獣と同化し、不敵な笑い声を漏らす。

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背景のオーロラが綺麗だけど不気味

  • クライマックスなだけあって、街の破壊描写が今まで以上に派手で素晴らしい。

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刑務所の瓦礫の隙間から遠景に怪獣が見える構図。プロメアを彷彿とさせる

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倒壊するビル群を真下から映す構図。派手さだけでなくカメラワークにもセンスを感じる

  • ガウマがもう戦える体ではないこともあり、ナイト単体での出撃。カイゼルへの合体は成功するものの、一人ではうまく戦えないのか苦戦するナイト。空のオーロラが終末感を漂わせ、燃え盛る街の中から迫り来る怪獣はまさに絶望そのもの。そこからのタイトル「果たせぬ願いって、なに?」の表示はあまりにも絶望的でゾクッときた。同時に、次回ここからどう打開するのか期待が高まる展開でもあった。

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迫り来る「絶望」。

SSSS.DYNAZENON 第12回 託されたものって、なに?

  • 決意を固め、怪獣と化したシズムに取り込まれることを選ぶ優生思想の3人。ムジナの言葉に表れているように、やはり彼らには怪獣と繋がるしか道はないのか。

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  • オープニングにもあった胸部がガバッと開く演出。見慣れていた映像なだけに、このタイミングで来たか!と逆に驚きがあった

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  • ただでさえカイゼルナイトが圧倒されていたのに、優生思想を取り込んで更にパワーを上げるシズム。「フハハハハ」という人間離れしつつも僅かに人間らしさの残る声質が、絶妙でクセになる
  • 「5000年前の事なんてお前たちには関係ないもんな……」と謝るガウマ。こういう描写からも、ダイナゼノンは『いま』を生きる人のための物語なんだなっていうのを改めて感じる
  • そんなガウマに涙ながらに「関係なくないですよ!」と思わず叫んでしまう蓬も良い。ガウマ自身は過去の人間でも、ガウマが繋いだ絆は『いま』のものなのだと言わんばかりに。

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いいところで泣く主人公。演技も素晴らしい

  • それを受けたガウマの「声でけえよ……」がもうエモいのなんの。日常生活の中で、蓬が幾度となくお母さんに言ってきた言葉がこんなタイミングで出てくるなんてね。
  • カイゼルナイトも抵抗虚しくやられてしまう。黒緑っぽいレーザーが不規則な軌道を描いた後に凝集して発射される独特のエフェクトは今まで見たことがない類のもので、非常にカッコよかった

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  • 「あの日と同じ、偶然なんだ。でも違うのは、俺の……」怪獣の出現にいち早く行動を起こしていた暦の元に、運よくダイナストライカーが降ってくる。怪獣との戦いを経て周囲も自身も大きく変わってしまった暦は、もう1話の頃とは別人のようになってしまっているのだろう。
  • 蓬たちの「これから」を案ずるガウマ。「守らなければならないもの」は、約束と、愛と、「未来」だったりするのかな……?と個人的に予想している
  • ガウマの顔や暦の足についたものと同じ傷が、蓬の手の甲に表れている。「S」に見えなくもないが……?

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  • 崖から飛び降りてダイナソルジャーに飛び込むこのシーン。直前で告白のことを回想していたこともあって、なんかこう、グッとくる。

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  • ダイナウイングを探す道中にこけて怪我をしてしまうゆめ。脚についたその傷跡も、蓬たちのと少し形状は違うものの「S」と読めそうな形をしているのだった。

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  • 傷ついたゴルドバーンを庇うようにシズムに立ち向かい叫ぶ暦。「ちせの友達に死なれちゃ困るんだよ!法事が増えるからな!」。1話の頃とは本当に別人のようなカッコいい顔、声に加え「法事」の回収。一瞬一瞬にキャラの魅力が詰まっている素晴らしい最終回

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  • 「待っていろと言ったはずだ!」と問いただすナイトに対し「余計な真似を、しにきたんだよ」と返すガウマ。作中ずっと「余計な真似を!」と言っていたのをこう言う形で返すとは。あまりにもカッコいい
  • 強烈なイントロの”dyna attack 120bpm”が流れ出し、独特なエフェクトで後光が差し始めるナイト。「流れ変わったな」と言いたくような急激なテンションの上げ方に否が応でも期待が高まる

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複数の光の差し方を点滅させるような独特の演出に息を呑む。こう言う他所で見れない映像表現のオンパレードなのもダイナゼノンの魅力の1つ

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全員のシルエットがしっかりと見える構図。カッコいい

  • お決まりの合体バンクも挟んで戦闘再開。大きな図体からは想像もつかない軽い身のこなしでアルマジロのようなローリングタックルをかますシズムが敵ながらカッコいい

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  • お馴染みながらずっと魅力の失せない名戦闘曲"all this metal"に乗せて繰り広げられる最後の戦闘の魅力は、もはや筆舌に尽くし難い。

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絶対に静止画では伝わらない、真正面からの殴り合い連打の迫力。これぞアニメーションの真髄。

  • 敵味方ともに相手への想いや怒りを叫びながらの戦闘。ロボと怪獣のプロレスと、人間同士の殴り合いのカットが交互に挟まれる演出がとにかく燃える
  • カイゼルナイトに吹き飛ばされ靡くシズムの尻尾。直後のカットでシズムの髪の毛が同じ様に靡いているカットを挟むのが大変オシャレ。

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  • 全員の力を合わせても強大なシズムの力に押し負けつつあるカイゼルナイト。そんな中、蓬は「ある事」を思い出す……。

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インスタンス!ドミネーション!!」。敵側の決め台詞を味方側が使うというシチュエーションに加え、熱量が最高潮に到達した蓬の声の演技。かっこよさがライン超えてる。

  • 最高のタイミングで流れ出す主題歌「インパーフェクト」。蓬が作った隙を生かして合体を解除し、ダイナゼノンに戻る。最終回の山場で初期形態を使うの、王道のお作法が大変しっかりしていて育ちの良さを感じる。(ちゃんと「バトルゴー!」も言ってるのが完璧)
  • そして便乗するかのようにさりげなくゴルドバーンとの新合体を披露するナイト。最終回で更なる合体が見られるこの贅沢で豪華な構成に拍手喝采

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  • シズムの放つ「煌めき」を交わすゴルドナイト。この軌跡の動きが大変美しい。

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静止画では魅力の1%も伝わらない。アニメならではのかっこいい描写。

  • 最後の最後でダイナレックスへ変形。短い尺の中で次々と変形・合体を繰り返しつつ様々な形態に活躍の場を与えるダイナミックさ、スピード感は合体ロボアニメものの極致と言える。
  • 最後の大技の時に叫んでる搭乗者の顔が点滅しながら映し出される描写、「心を1つにしている感」があってとても良い。
  • 最後はレックス、ナイトのグーパンで締め。この無骨さが大変オツなものなのです。

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  • 優生思想が辞世の句を詠んでいる最中に主題歌の音が少し控えめになるのめちゃくちゃクール。
  • ついに最後の怪獣を撃破。爆発と共にオーロラが晴れて青空が見える演出は清々しくて最高の一言。
  • 役目を果たし、力尽きるガウマ。序盤のギャグ描写で出てきた「これ以上厄介になるわけには……」をこんな回収の仕方してくるなんて。ズルい。ズルすぎる(最大の賛辞)
  • 薄れゆく意識の中、ガウマには鶯の囀りが聞こえる。様々な要素を回収してきた最終話だったが、こんな1話冒頭の何気ない音さえも回収するなんて。
  • 空中で6つに分離するガウマたち。こっちはSSSS.GRIDMAN1話冒頭の再現という、作品の垣根を超えた「回収」までしてきて、もはや芸術の域。

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6つの光に加え、青空、朝日、草原、そして中央に立ち尽くすちせという構図が美しい

  • 最後の戦闘が終わり、日常パートへ。時はいきなり飛んで3ヶ月後に。

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ちょっとジャンクの画面風なのが良い

  • テレビ放送だと毎回「提供」で出てきた橋と、セミの声。そしてこのタイミングでクレジットが入る。いよいよ話の本筋は終わり、エピローグ感が強くなる

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  • たっぷりと尺を使い、橋の上をゆっくり歩くよもゆめを描くこの贅沢さ。時間の緩急が素晴らしいアニメ
  • この橋の下はガウマさんが根城にしていたところ。もぬけの殻になっているのが当然ではあるけれど何だか寂しい
  • ……と感傷的になっているところに「誰だコイツ!?」と思わずツッコまずにはいられないほどの変貌を遂げた暦の姿が。湿っぽくなりすぎずに笑わせてくるところがいい

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直後にナイトくんが視聴者の気持ちを代弁してくるのも笑える

  • ナイト同盟との別れを告げるガウマ隊。ちせも最後笑いながらゴルドバーンと別れられてよかった

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このピンクの空間はSSSS.GRIDMANでアシストウェポンが出てきたところでは……?

  • ガウマと何かと縁のある鶯の鳴き声を幻聴する蓬。この一瞬にガウマさんが映っているとかいないとか……?
  • 何かに行きたがらずグズるゆめ。さりげなく「蓬」呼びになってるの、3ヶ月にあったことを色々想像できて良い
  • 21回も面接に落ちて結局稲本さんの旦那のところで働かせてもらう暦に対し「わたし先輩みたいにはなりたくないっすね」と辛辣なちせ。1話で真逆のことを言っていたことを思うと、感慨深いものがある
  • 悪戯っぽく笑いながら、後半はゾッとするほどマジなトーンで、「あんなもん(制服)似合ってたまるか」。この演技は強烈だった

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さりげなくボディペイントがゴルドバーン?っぽいドラゴンになってる

  • そして舞台はよもゆめのいる学校の文化祭へ。水溜りに反射する一瞬のカットでその場面転換を示す演出がクール。絵が実写並みに綺麗なのも良い

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  • 蓬母と上条さんが来校。蓬も上条さんと普通に話せているようで何より
  • ガウマさんについて尋ねられた時、一瞬真顔になり寂しそうに突き放すように「来ないよ」と吐き捨てる蓬があまりにも切ない。直後に笑って誤魔化しながら「出禁になった」と冗談(嘘ではないけど)を飛ばす姿がさらに切ない
  • 「みなみさん係でしょ!」には思わず笑った。同時に、ちょっと疎まれていたゆめが何だかんだ蓬のグループに受け入れられているのが微笑ましかった。さりげなくゆめの「お母さん」もグループに馴染んでるし
  • 学園祭のガヤガヤした雑踏の音、渡り廊下を歩く学生たちの何気ない会話、でも校内放送?で怪獣の被害について言及されていたり、と日常と非日常が奇妙に入り混じった風景描写が実にいい。そんな風景の中でゆめが座り込んで歌を歌っている姿も絵になっていて良い

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「独特の空気感」としか言えない卓越した描写。いいアニメは空気感ごと作品世界を味わわせてくる。

  • 蓬が探しにくるのを待っていたくせに、見つかったら見つかったで「行きたくない」とゴネるゆめ。我儘も良いところだけど、手を伸ばして「じゃあ、連れてって」と来た。これはずるいよ。

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  • ゆめが手を伸ばすと同時にピアノ曲が流れ出すのがこれまたエモい。
  • 蓬も手を差し出そうと自分の手を見て、ふと「ある事」を思い出す

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たびたび挟まれる手のひらのカット。なんて事ない絵だけどOPや重要な場面で多用されるとこれ自体が記号として意味を持ち始めるのが面白い。エヴァフォロワーとしては「例の」手のひらも意識してるのだろうか……?と考え始めるとこの1枚だけでも無限に無限に語れてしまいそう。奥の深いアニメだ

  • 「俺は自由を失うんじゃないよ。かけがえのない不自由を、これから手に入れていくんだ」。蓬とシズムの会話の中で、「自由」「人間には理解できないからこそ怪獣」などなど物語のテーマの確信に迫る内容が飛び出してきたが、冒頭の言葉が一番グッときた。それでいて、この話の一番重要なエッセンスを端的に表現できているような気がする。
  • シズムとのことを思い出してフリーズした蓬を怪訝そうに眺めるゆめ。2つの「よくできました」が出てくるこの後の会話は全てのセリフが愛おしく思える。文字に起こすのさえ野暮に感じる。

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手を繋いで歩く二人、広がる青空と美しい雲。声の演技から醸される甘酸っぱい空気感も含め、全てが最高の状態に仕上がっている

  • いよいよラストシーン。さりげなく合唱部OGがきてるのがいい
  • 3ヶ月経っても消えない傷に対し、「ずっと消えない跡になるといいね」がエモすぎる。二人の中で、ガウマさんと過ごした日々が「何十年経っても忘れないと思う」大切な思い出になっている事がとにかく嬉しい

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  • カメラのファインダー越し風の効果がかかったカットから、同じ構図で普通の状態になる演出が良い。

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  • 二人の仮装が、幽霊(死んだお姉さん?)とミイラ(ガウマさん)と二人に関係の強い人を意識したチョイスなのもまたニクい演出。

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最高の笑顔。もう何も言うことはない

  • そして最後の最後でタイトル名と「最終回」の表示。最高の締めだった……

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  • と思いきや、オープニングの一番最初に一瞬登場する竜のメダルがここにきて登場。背景はコンピューターワールド?

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  • コンピューターワールドで目を覚ますダイナレックス。それに合わせて「SSSS.DYNAZENON」が表示され静止するカット。前作SSSS.GRIDMANでアカネが実写で目覚めた時の演出と被せてくると同時に、「なぜダイナレックスが目を覚ました?」と更なる謎を呼ぶ最高かつ挑戦的な終幕であった

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この最後のカットまでずっと流れていたピアノ曲が最高だった(曲そのものも、曲を流すタイミングも)。サントラになかったし、曲調からも既存の合唱曲のピアノソロかな?

  • テレビ放送だと、この直後に「GRIDMAN × DYNAZENON」が発表される。この最後ダイナレックスが目覚めたのも次作のためなのか!と否が応でもテンションが上がったリアタイ勢であった。

 

とてもとても長くなりましたが以上です。
もうこれだけ沢山の「ここすき」ポイントを挙げ連ねたくなるほど最高のアニメだった上に、続編の制作まで確定しているという、この上ない幸せ。
流石に書ききれませんでしたがボイスドラマの内容も充実していて、リアルタイムで追うのが本当に楽しいアニメでした。
もちろんリアルタイムじゃなくてもきっと面白いので、もしまだ見てない人がいたらプライムビデオなどで是非(感想記事をここまで読んでおいて本編見てないって人はいないだろうけど……)。
主題歌や劇伴も素晴らしく、放送終了から1ヶ月近く経つ今でもサントラやOP、EDを聴くほど。特に主題歌「インパーフェクト」は前作の「UNION」より更に好きで、とにかく前向きな歌詞にはいつも励まされています(特に「いま君が必要なんだよ」の歌詞が好きで、いまだにTwitterのプロフィールにしている)。
これだけ書き出してもまだ書き足りないような気がしていて本当に底知れないアニメだなぁと改めて思うのですが、もう2万字以上も書いてしまいキリがないので一旦これにて。書き足したいことがあったら、別の記事やあるいは続編の感想を書くときにでも。

 

では本当にこれで最後。

続編?新作?の「GRIDMAN × DYNAZENON」に向けて、、、

バトル、ゴー!!!