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caminoのnoteでcaminote(カミノート)。日々の思いをつらつらと。

プロメアを14回観た感想 ( +10億突破おめでとう🔥 )

caminoです。

プロメアが公開されてからというものの、必ず週に1回はプロメアをキメる日々が続いています。上映が長引いてくれて本当に嬉しいです。

さてプロメアの初視聴後、新鮮な記憶が薄れる前に感想記事を書き殴ったわけですが、

caminote.hateblo.jp

アレから今に至るまで、計14回 ( 初回含む ) もプロメアを服用しました。

そのためさらに追加で書きたいことが山ほど出てきたため、このたび新たに記事を書くことにしました。

……と言っても、書きたいことが多過ぎて何から書いていいのやら途方に暮れていました。最初の記事から2ヶ月も空いてしまったのはそのためです。

でも逆に2ヶ月も期間を空けたからこそ、「2ヶ月の間にプロメアという作品にどういう変遷があったのか、そしてcaminoはプロメアをどんな風に楽しんできたのか」という内容で書けるな、と思いました。そしてそう言った変遷を追うなら、自分の過去ツイートを見るのがベストだろう、という考えに至るのはごくごく自然な事でした。

このような経緯により、記事は

前半 : 自分のプロメア関連の過去ツイートからいくつかピックアップし、適宜今から振り返ってコメントをつける
後半 : 前半で見たプロメアという作品の軌跡を受けて、改めて作品の感想を書き連ねる

という構成を取ることになりました。
ちゃんと項目として分けたので、どちらか片方の内容だけ読みたい、という人は目次から飛んでください。

長い前置きでしたが、いよいよ「本編」が始まります。
ここから先は🔥🔥🔥ネタバレ注意🔥🔥🔥ですので、未視聴の方は今すぐこの記事を閉じて、劇場に足を運んでください。

 

 

 

 

caminoのツイートから辿るプロメアの変遷

これがプロメア視聴後の初ツイート。
最初に抱いた感想は「お祭り」みたいだ、でした。
元々作中の展開とメインテーマInfernoの曲調から得たイメージだったのですが、後々Twitterで「滅殺開墾ビーム」がトレンドに上がったり、応援上映ならぬ応「炎」上映が全国各地で何度も開催されるようになるなど、現実世界も「プロメア祭」の様相を呈するようになりました。このことについてはまた後ほど。

ツイートなのでネタバレ回避のため伏せましたが、これはラストシーンの「一惑星完全燃焼」のことです ( まあ既に見た人にとっては言わずもがな、でしょうけどね ) 

この時はもう、語りたくて語りたくて仕方ないのに、言葉や思いが渋滞して半分くらいパニクってました。帰宅して一息ついて、ようやく落ち着いて文章を書ける状態になってから、一気に先述の記事を書き上げた、というわけです。 

翌日にはもうこんなことを言ってる。正直、この時は本当に応「炎」上映 が実現するとは夢にも思ってませんでした。

公開初日から3連続で見てしまい、早くも中毒症状に襲われる患者の図。プロメアは見る薬物、なんて冗談めかしたツイートが今でこそよく見られますが、僕はもうこの時点でプロメア欠乏症に喘いでいました。 

 今はあまりの人気により受注生産となったパンフレット。当時は余裕で買えました。ビジュアル的にも内容的にもクオリティの高い1冊。ツイートにもあるように、堺雅人によるクレイ評は言い得て妙だと思いました。3周目時点ではなるほど〜としか思ってませんでしたが、周回するごとにその解釈の深さに唸るようになりました。人物を深く解釈した故のあの迫真の演技だったのではないか、なんて思ったりします。以下、パンフレットより抜粋。

彼は、自分の中に嫌いな部分を持っている人なんですよね。本当はそれを切り取ってしまいたいとも思っている。形を変えた「自殺願望」と言ってもいいかもしれません。その意識は自分自身だけでなく、地球にも向けられているということなんでしょうね。

読後感ではないですけど、視聴した後の味わいがとにかく爽やかな作品です。Superflyによるエンディング曲「氷に閉じ込めて」の曲調も爽やかさに貢献しているように思います。 

5回目をキメた感想。今では女性客が多めのプロメアですが、この位の時期は客層にかなり多様性があったのを覚えています。幅広い層にヒットしてると思うとなんだか嬉しくなりました。

先述の「氷に閉じ込めて」のエンドロールを眺めながら浸る余韻がまた格別なのです。僕は13回見ても未だにエンドロール中に席を立つ気が起きません。

 そして5回目後にも中毒症状。円盤発売の話が上がるどころかありがたいことに絶賛「延焼」中なため、足繁く劇場に通うことにします。

6回目後感想。この頃から若年女性層の増加を感じ始める。そしてこの位の頃から席を取るのも大変になってきました。劇場にもよりますが、今となってはもう予約必須です。

 事件。この時はまだ、応援上映ならぬ応「炎」上映があんなに楽しいものとも知らずに……

 フラッと立ち寄った劇場でたまたまプロメアのパンフレットが売り切れていただけだと思っていましたが、どうもこの時期全国的に売り切れていたようです。その後無事増刷がかかり、最終的に受注生産されるまでに至りました。映画のパンフレットで受注生産って中々聞かないような……?人気のほどが伺えます。

 確か「滅殺開墾ビーム」が話題だった時期?みんな口を揃えて「堺雅人の演技がすごい」って言っていたのを覚えています。

そういえばこんな珍事もありました。無事回収出来たので良かったのですが、劇場は暗くて結構忘れ物しやすいです。皆様もお気をつけあそばせ。

プロメアは「音」が命です。音響のいい映画館で個人的なオススメは川崎チネチッタ。その時のツイートも後述しているので、詳しくはそこで語ります。

初の応炎上映の感想。プロメアに限らず「応援上映」自体が初めてだったので上手くノレるか心配だったのですが、暖かくも熱いプロメアファン達のお陰でとても楽しめました。これで味を占めたことによりまた応炎上映をリピートすることになるのですが……。

 今では13回という、自分の中ではダントツでトップです。

先述の川崎チネチッタ。LIVE ZOUNDという音響施設が素晴らしく、特に重低音が物理的な衝撃波として感知できるほどに増幅されます。みぞおちに来ます。

そしてここチネチッタはプロメア愛の深さにも定評のある劇場です。今ではなんとガロとリオの像が設置されるまでに至ります。 

中毒患者は自分だけではなかったのだ、と少し安心した一幕。 

事件その2。ただでさえ凄まじい破壊力を誇ったLIVE ZOUNDを使用しながら、さらにプロメアという単体の作品に合わせて独自の調整を行った「滅殺開墾ハードコアver」。おそらく日本一火力の高いプロメアに仕上がっているのではないかと思います。

滅殺開墾ハードコアの強力な波動にあてられ、めくるめく圧倒的な快感の波に理性を失う中毒者のコメント。特に重低音の強調が素晴らしく、例えばレスキューカーやバイクなどが走り出す音は一度聴けばもうメロメロになってしまいます。

 結局我慢できず、1週間後に見に行きました(懺悔)。結局この「滅殺開墾ハードコア」そのものを周回することになりましたとさ。ちゃんちゃん。

先述の通り。深いプロメア愛で作品をさらに高いレベルに昇華してくれるチネチッタの中の人には本当に頭が上がりません。 

 

応炎上映も何度も開催され、一夏のお祭りの様相を呈してきました。お祭りはまだまだ続いています。

「ピザを食べたくなる映画」としても少し話題になったプロメア。密かにやってみたかったプロメア後即ピザを11回目にしてやっと達成できました。

 初期はpixivとかでも10件くらいしかなかったのが、今では5000件に迫る勢い。嬉しい話です。

 アイコン描いてもらいました。ありがとうございます。

 12回目にして応炎上映3回目。正直こんなに行けると思ってなかったので嬉しい限りでした。チネチッタさまさま。

そしてこの時、なんと脚本の中島かずきさんが同じ劇場にいたとのこと……!気づけなかったのが悔やまれますが、自分の叫びやサイリウムの光を製作者様ご本人に見て聞いてもらえた、というのはファン冥利につきます。

 

ツイート以外その他

応炎上映の感想
自分が好きなシーンで他の観客も盛り上がってるのを実感できるのが、応炎上映の最大の良さだと思います。特に中盤でリオが龍化し、「覚醒」が流れるシーン。「覚醒」のイントロの静かなピアノパートで劇場がざわつき始め「来るぞ……!」なんて声も聞こえ始め、リオの開眼とともに曲は一気にボルテージをあげ、そのタイミングで歓声が上がる。自分のテンションの上がり方が観客のリアクションと完全に同期していて、一体感を味わうことができました。
一体感といえば、やはりオタ棒芸。サイレンのシーンでは赤と青の光がちょうど半々くらいになったり、終盤の「一惑星完全燃焼」のシーンでは全員が緑の光を振っていたり、エンディングでは徐々にピンクから黄色に変わる背景に合わせ、オタク棒の色を徐々に変えてみたり。果ては色だけでなく、ポーズや動きを用いた表現もありました( クレイの銅像の登場するシーンで松明を掲げるポーズをオタク棒で再現する、プロメテックエンジンなど回転するものが出てくるシーンでオタク棒を回す、など )。
こんな風に楽しい応炎上映ですが、つい先日公式からこんな勧告が。

 ちょっと羽目を外してしまった人が居たのでしょうか……?幸い自分が臨んだ応炎上映では迷惑行為は確認されませんでしたが、テンションが上がり過ぎて迷惑行為に及んでしまうことも無きにしも非ず。気をつけるようにしましょう。

 たくさん見た

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これは109とチネチッタの会員ページ。何と2つの劇場においてプロメアだけで無料鑑賞クーポンを獲得することに成功しました。どうせ周回するならお得に観ないとね。


プロメア像と飲酒プロメア

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これは13回目にして初の飲酒プロメアをキメた時の図。川崎チネチッタでは会員向けにお酒がワンコインで飲めるサービスを期間限定(9/1まで)やっていたので、それに乗っかりました。

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そして飲酒プロメアの際に撮った、川崎チネチッタに展示されていたガロリオ像。アイドルの撮影会のごとく、20〜30人ほどの女性客が像の前に群がっていました。像自体のクオリティも素晴らしく、ガロやリオがプロメアの世界から直接出てきたような印象を受けました。あのピンクと水色の独特のタッチも見事再現されていました(特にリオ)。

 

作品自体の感想

さて、ここまでツイートを時系列順に並べ、上映開始から今に至るまでcaminoが如何に充実したプロメアライフを満喫してきたかをつらつらと述べさせて頂きました。
次は、作品の内容についての感想です。冒頭でも述べたように、初見時の感想は1回目の記事にありったけぶちまけましたが、その後12回も見ればまた見方も変わってくるし、新しい発見もあるというもの。
ここでは、1回目の記事を執筆した段階では気づいていたなかったり、思っていなかったり、あるいは書き漏らしていたことなどを箇条書きスタイルでつらつらと書いて行こうと思います。

全体を通して

映像

・砂漠、湖、火山と背景が綺麗

単純に静止画として綺麗というだけでなく、バリエーションに富んだ地形を見られたのもよかったです。
・実体化する文字
キルラキルを彷彿とさせながらも、文字が吹っ飛んだり(リオデガロン)落っこちたり(マトイデッカー)果ては凍ったり(絶対零度宇宙熱死砲)と更に表現として進化してるのを感じました。
・キャラの紹介テロップ
キャラとともにテロップが出るのも、キャラ紹介の手間を省けてテンポの良さに繋がっていると同時に、純粋に演出として切れ味が良かったです。
設定
・並行世界
並行世界、別の宇宙があるという設定に影響され、もしかしたらグレンラガン宇宙やキルラキル宇宙も数ある並行世界の一つだったりするのかなあ、なんて妄想をしたりもしました。
その妄想に端を得て、グレンラガンキルラキルと共通する声優さんが多いのは(メタ的には単にトリガー作品常連というだけでしょうが、)過去作のキャラが転生してきたから……?なんてこじつけて妄想するのも楽しかったりします。キルラキルの四天王なんてほぼ全員バーニングレスキューになってる上にキャラ造形も似通ってるし。猿投山……
・30年
「世界同時大炎上」の発生は「30年前」だと作中で明らかにされています。この数字に特に深い意味は無いのでしょうが、プロメアの公開が令和元年、それも改元直後だったことは完全に偶然ながらもちょっとだけ運命めいたものを感じます。
つまり、プロメア世界で世界同時大炎上から一惑星完全燃焼までにかかった時間が、ちょうど平成から令和になるまでにかかった時間と同じくらいという事になります。ちょうど公開直後は平成30年を振り返るような世相の余韻がある時期だったので、偶然にも30年という時間の長さをイメージしやすかったなあ、と感じてました。
その他
・音響
映像と音楽がいいのは勿論、効果音も素晴らしい映画でした。冒頭からし幾何学模様が蠢いてる時の効果音が心地よいです。そしてバーニッシュフレア周りの音も良かったです。着火時の音や、燃え盛ってる時の音など。
効果音の中でもとりわけ良かったのが重低音です。レスキューモービルやバイクなどが発進するときのブルル……って音は現実で聞くと不快ですが、この映画では不思議と「浴びたくなる」魅力的な音となっていました。
幾何学図形
初見時は全く気付きませんでしたが、パンフレットを読んだり他の人の考察を読んだりして、初めてこの映画が幾何学図形に厳密に意味を付与していることに気づきました。ざっくり書くなら以下の通りです。
四角 体制側。型にはめようとするもの。
三角 バーニッシュ。自由、解放、体制への反抗
丸 調和 丸く収まる
これらが一番際立っていたのはレンズフレアでしょうか。多くの場面でレンズフレアを四角に描くといういい意味でフックとなるような違和感を残す画面を出しつつ、バーニッシュの村のシーンでは三角のレンズフレアまで描き、最後の最後の大団「円」でやっと見慣れた丸いレンズフレアが出てくる。
この幾何学模様はロボやキャラクターやバーニッシュフレアのデザインに組み込まれてたり、果てはプロメス博士の研究施設(大団円に必要なキーアイテムの眠っていた場所)の背景なんかにも象徴的に使われています。
どこまでが意図的かはパンフレットで言及されているもの以外は推測の域を出ませんが、周回する上で「図形探し」はちょっとした余興として楽しかったです。
 

序盤

さてここからは各シーン毎の「ここすき」ポイントの列挙となります。
・冒頭
初っ端から本当に好きです。
クレジットに合わせ意味深に幾何学模様が蠢くシーンは、得体の知れない何かが胎動し、何かとんでもない事が進行してるような不気味さを演出してくれます。
そして次々映される東京、ロサンゼルス、パリ。抑圧された思いを抱く人々に迫る謎の三角……。ついに堪忍袋の尾が切れ、まずは東京のサラリーマンが炎上。電車が丸ごと火に飲み込まれる様は、一切の台詞なしにバーニッシュフレアの恐ろしさを雄弁に語ってくれます。
恐ろしさに震える暇もなく世界各地のバーニッシュフレアの被害が描かれます。並行してバーニッシュ被害により膨大な数の死者が出た事や、バーニッシュと非バーニッシュの間に社会的な軋轢が生じた様がテンポよく描写されていたのも良かったです。
そして引き起こされる世界同時大炎上。徐々に収束を迎えるものの、赤い三角が一つだけ点滅している(この音がグレンラガンのコアドリルの反応音と似てるのもGood)。そしてその三角にズームアップした後、派手な演出と共にタイトル「PROMARE」の登場。
ここに至るまでの映像に一切無駄がない上、名曲「BangBangBUR!…n?」と映像がシンクロしているのが素晴らしい。何度見ても、一気に世界観に引き込まれるインパクトのある冒頭だと思います。この冒頭から間を置かずInfernoが流れるのも好きです。
 
・初「覚醒」
バーニングレスキューの初出動シーンやガロの無駄に派手なお目見えシーンなど他にも序盤の見所は沢山あるのですが、やはり一番テンションが上がるのが、この覚醒の流れるシーン。画面一杯に溢れるようにバーニッシュフレアが弾け飛び、幹部2人がバイクを生成し、リオが例のポーズで座る。そして表示される「マッドバーニッシュ」。痺れますね。ここからリオ確保までほぼノンストップで続く戦闘シーンもキレッキレの動きで大好きです。こういう激しい動きこそ、僕がアニメに求めるものです。
 
・スケートデート
激しいシーンが連続した後に訪れる、ふっとした静寂のシーン。絵的な綺麗さに純粋に魅せられるほか、氷の湖の下から上を覗くシーンでは亀裂が綺麗であると同時に湖の底から見上げる存在(プロメス博士)を示唆するような演出ななってるのも巧みだと思いました。
 

中盤

・シーンの切り替わり
中盤ら辺は、シーンが切り替わる時に画面を点滅させる独特の手法が用いられます。このおかげで、テンポよく場面を運ぶことに成功しておりスピード感のある映像となっているように感じました。
 
・クレイの本性
クレイが本性を見せるシーンの、堺雅人の演技の迫力が凄まじくて好きです。またこの時、ガロを義手(のはず)の左手で殴っていたのもさりげない伏線になっているのが面白いなと思いました(周回して気づいた)。
 
・リオ龍化シーン
やはり中盤の最大の山場と言えばこれ。最終盤と言われても遜色ないほどのスペクタクルシーンに合わせて流れる「覚醒」が最高にイカしてます。
ゆっくりとしたピアノソロとともに氷漬けになったリオに徐々にバーニッシュフレアの三角が集まっていき、曲の盛り上がりとともに開眼!このテンションの上げ方が最高。そしてここの火山の噴火シーンが格別。元から顔のような模様のあった火山でしたが、噴火した際に一瞬リオの顔が現れたのが良かったです。
火山の力を借りて龍と化しプロメポリスに牙を剥くリオ。この時のリオが顔まで真っ黒になり、普段の冷静沈着で物腰柔らかな態度からは一変、激しくクレイへの憎悪を露わにし叫ぶ様は只管にカッコいいです。(この激しい怒りの発露の迫力は、漫画版デビルマンで感じたそれに近いものがありました。これは相当なものです。)それでいて肝心の龍が涙のようなフレアを流してる描写は、リオが文字通り身を焦がすほどの憤怒に身を焼かれながらも、無関係の市民を巻き込むことに心のどこかで痛みを感じてるかのように僕には映りました。冷静さの奥底にある彼の底なしの優しさを反映してるようですごく好きです。
 
・プロメス博士の研究所
細かい「ここすき」ポイントの多いシーン。エレベーターで降下するなり牙狼やアイナが無言で謎のポーズを取り始めたり、博士の説明の最中にガロが大いびきをかきながら鼻ちょうちんを作るほどガッツリ寝始めてしまったり、博士がプロメアを撫でてみたり、その時にタイトルロゴをデカデカと映しながら「熱いタイトル回収」をしてみたり、はたまた割れる水面からライトアップと共に巨大ロボが出現するというお馴染みの演出をやってみたり。静かながらも重要で、かつ面白みに溢れたシーンです。
またガロの鼻ちょうちんについては、観客に対し「ここの小難しいSF設定は好きな人だけ追ってればいい内容であって、理解しなくても物語は追えるよ」ということを端的に伝える演出としても優れていると思いました。
 

終盤

・クレイザーX登場シーン
クレイが指パッチンしてクレイザーXを召喚するシーンは、クレイがノリノリな上に指パッチンの音がやけに良いのがちょっと面白かったです。
 
・クレイザーXの装備
滅殺開墾ビーム、瞬砕パイルドライバー、絶対零度宇宙熱死砲など、個性豊かなネーミングの武器が次々と巨大文字と共に披露されるのは何回見ても飽きないです。それぞれの兵装に、ちゃんと移住先の惑星での使用用途があるのも面白い。また絶対零度宇宙熱死砲については、それで地球の火消しをできなかった理由をクレイが律儀に答えてるのも良かったです。
 
・巨大ロボの戦闘シーン
激しくもダイナミックな映像が魅力的なシーン。特に瞬砕パイルドライバーを連打しながら「紙!同然!!」とクレイがノリノリで叫んだ挙句、ビルに深く突き刺したドライバーが抜けなくなり最終的にビルごとぶん投げる、というダイナミックな戦闘スタイルが見てて楽しかったです。その際ビルの窓にチラッとリオデガロンが映るのも良かったです(情報源は忘れましたが、何でもビルに映り込むリオデガロン、という画作りのために仕込んだ展開なのだとか)。
戦闘の間に間に、リオがガロの要望に応えてロボを変形させてくれる「リオえもん」と化してたのも面白かったです。仕方ないな、と呆れつつも何だかんだ得意げにガロの望み通りにリオデガロンやマトイデッカーを仕上げてあげるリオ、本当に良い。
あと細かい点ですが、リオデガロンが片腕をバーニッシュフレアで巨大化して殴りかかった時の腕、クレイが失ったのと同じ「左腕」何ですよね。これは偶然なのか意図してのことなのか……?

巨大ロボ戦闘の最後に映る、リオデガロンとクレイザーXが刺し違えるカットも好きです。両者とも背中から翼のように大量の棘が生えてる構図はカッコよかったです。個人的にはゼノブレイドの巨人と機神を彷彿とさせました

 

・クレイザーXを降りてからのクレイ
バーニッシュであることをカミングアウトしてからのはっちゃけっぷりが好きです。頭は燃え出すわ目もかっ開き出すわ、声のトーンもそれに合わせて激しくなり、軽く裏返りさえしてるのも良いです。
特に「本能のままに動く奴隷だァ!」「バーニッシュとしての力も私の方が上だ」「違うなァ⤴︎救世主だよ!人類のッ!!」辺りの異様にテンションの高い演技が好きです。
 
・ドリル
やはりグレンラガン好きとしては、この最終局面でドリルが出てくるのはテンションが上がりました。ビニーが尻尾でドリルの再現をしてたり、赤青のランプとサイレンでガロらしく派手に突っ込んだり、初登場時に打ち上げられてたのとは対照的に地面に打ち込まれてたりしたりと面白いポイントの多いシーンでもありました。
 
・緑の楔型の炎
リオがエンジンのコアとして焼かれてるシーンで一瞬出てきた、緑色の楔型の炎。これは一惑星完全燃焼の時にも出ている、「完全燃焼した時のバーニッシュフレア」なんじゃないかと思ってます。
この時に一瞬でも完全燃焼のフレアに出来たからこそリオはプロメアの声を聞くことができ、完全に燃え尽きたいというプロメアの意思を汲み取ることができたのでしょう。
 
・リオの炎の強さ
リオがガロに託した炎は、一惑星完全燃焼の時と同じ緑色の炎でした。この炎は、「守る意思と共鳴した炎」なのだと僕は思ってます。
プロメアが人の意思と共鳴するのは作中でも言及されていますが、それは裏を返せば「バーニッシュフレアの強さは宿主たるバーニッシュの意思の強さに依存する」ということなのだと思います。
ここで作中で出てきた炎の強さについて見てみましょう。
リオの守りの炎(緑、ガロを守ったやつ)>クレイの炎>リオの攻撃の炎(クレイを焼くことは出来なかった)
これは即ち、
リオの人を守りたい思い>クレイの憎悪>リオのクレイへの憎悪
ということを示唆してるのではないでしょうか。つまり、リオはクレイを憎んでいても何だかんだその根底には優しさがあり、クレイのバーニッシュに対する底なしの憎悪には劣る部分があったが、リオの人への優しさは、さらにそれを上回った、ということです。
上述の内容はあくまで一個人の想像ですが、もしそうだったら楽しいなあ、と思いながら書いていました。
 
・今度は「ガロデリオン」で
リオが一惑星完全燃焼を提案した際、最初のロボ対決の「リオデガロン」から言い換えてるのに周回してやっと気づくことができました。
リオデガロンとはサイズが違うのは勿論、機体のデザインも若干違います。背中にリング状の装備が備わっており、一瞬映る眼も丸っこく描かれていました。これは調和の象徴の幾何学図形「丸」を意識してのことでしょうか……?
 
・炎の洪水
Infernoに乗せて描かれる一惑星完全燃焼。このシーンを見るためだけでも何周もする価値がある。水色の「守りの炎」が地球を覆い尽くす様はまさに炎の洪水。過去の厄災を全て洗い流すような清らかさを感じます。
熱くない「守りの炎」は地球全体を覆い尽くし一惑星完全燃焼を達成し、果ては太陽にまで延焼した挙句、最後は太陽系全体を燃やし尽くします。
Infernoがかかってからの映像はプロメア全体の中でも特にズバ抜けており、魂が宿ってるとさえ言えるクオリティに到達しています。緑のバーニッシュフレアの描写や、ガロデリオンの登場シーンと地球への連続パンチ、纏で炎を集め、カカン!という小気味いい音とともに締める。歌舞伎のエッセンスも入り交ぜた、最高の映像です。
細かいところですが、みんな熱がっていない炎をヴァルカンがただ1人熱がっているのはちょっと不思議ですね。

以上です。
本当に長く長くなってしまいました。ここまでこんな長文を読んでくださって本当にありがとうございます。細々と言及したい点を挙げればキリがないですが、現時点で思った事を可能な限り詰め込んだつもりです。燃え尽きました。完全燃焼です。
最後の方は深夜テンションで一気に書き上げたので、誤字脱字もあるでしょうし細かい修正や加筆もするかもしれません。が、記事としてはひとまずここで締めます。続きは円盤が出た後にでも……?
上映劇場こそ減ったものの、プロメアはまだまだ延焼中です。最後の最後まで、よいプロメアライフを過ごしましょう!それでは!🔥
 
【追記 @ 08.16.19】
ついにプロメアの興行収入が10億円に達したそうですね。
オリジナルアニメとしてはかなりの快挙なのでは。めでたいめでたい🔥